食事の糖質を減らすローカーボダイエットは、雑誌やテレビでも度々話題に上りますね。
元々はアメリカのロバート・アトキンス医師が考案したダイエット方法で、早く確実に体重を落とせるのと、糖質の少ない肉や魚、乳製品などは沢山食べて良いという特徴が、昔も今も人気を集めるポイントになっているようです。
そんなローカーボダイエット、もちろんこの私もトライしましたとも。
ご飯よりおかずが好きな私の性質が功を奏したのか、体重は約2週間で1キロと、かなりのハイペースで減るのでモチベーション上がりまくり。
しかも大好きな肉料理をいくらでも食べられるのが嬉しい!他の食事制限のような空腹感を感じにくいから続けやすい!
しかし、疑り深い私はこうも思ったのです。
「世の中そんなに都合の良い話があるわけないよ。長く続けると体を壊すとか寿命が縮むとか、実はリスクも少なくないんじゃないの?」と。
そこで調べてみるとやはり、脳の機能低下、筋力低下、体臭が強まるなどの危険性があることも分かりました。
このような症状が出るのはなぜなのでしょうか。
ローカーボダイエットを成功させるためにも、糖質を減らすことによって体に何が起こるのかを調べてみました。
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なぜ糖質を減らすと体重も減るの?
家庭科の時間に『三大栄養素』という言葉を聞いたことがないですか?
- 脳や体を動かすエネルギーとなるもの(糖質、脂質、たんぱく質)
- 筋肉や骨など体を作る材料となるもの(たんぱく質)
- 体のバランスを整えるもの(ビタミン、ミネラル)
ザックリ表すとこんな感じですが、1と2のところに同じ『たんぱく質』とあるのに気付いたでしょうか。
これは別に私のタイプミスでも何でもなく、たんぱく質は筋肉にもなるしエネルギーとしても活躍する本当にすごい奴なんです。
このたんぱく質については、また後で触れることにしますね。
3つのエネルギー源のうち普段の食事で最も多く摂っているのが糖質で、その割合は何と1日の摂取カロリーの50%以上!
そんな糖質を減らせば摂取カロリーも減らせるので、当然痩せやすくなりますね。
また、糖質を食べて血糖値が急上昇した時は摂った食事が脂肪に変わりやすくなり、反動で急降下すると低血糖になり、何か食べたくて仕方なくなります。
糖質を減らすことで血糖値の急な上昇、降下が穏やかになり、食べたものを脂肪になりにくくして余計な食欲も抑えられるという効果が得られるのです。
というわけで、糖質を減らすと体重も減る理由をまとめると以下のようになります。
- 摂取カロリーが減らせる
- 食べたものが脂肪に変わりにくくなる
- 余計な食欲が沸かなくなる
メリットの裏に潜む危険なデメリット
こうして見ると、ローカーボダイエットは良いことだらけのように感じますね。
しかし何事にも表と裏、光と影があるもの。
やり方を間違えれば、生活に支障が出る、無気力になる、筋肉が減る、体臭がきつくなるといった暗黒面が顔を出すことになります。
筋肉を動かす時には糖質の他にたんぱく質、脂質もエネルギー源として使うのですが、脳は糖質しか使えません。
その糖質が極端に減らされると脳は正常に働けなくなり、集中力が低下したりイライラしやすくなったり、無気力状態を引き起こしたりします。
これでは仕事や勉強のみならず、人間関係にも悪影響を及ぼしそうですよね。
摂取する糖質が減ると体は『飢餓状態』と認識して、非常事態宣言を出します。
とにかく脳を最優先で働かせないと命が危ないので、体のある組織を分解してエネルギー源に変えて脳に送るのですが、ある組織って何だと思いますか?
ここで、先ほど三大栄養素の話に出てきたすごい奴、たんぱく質の出番です。
体の中でたんぱく質が豊富な組織といえば、筋肉ですね。
筋肉はダイエットする人にとって重要な組織であり、運動などで筋肉量を増やすと基礎代謝が上がって痩せやすい体になる、なんてもう常識ですよね。
その大事な筋肉が、あろうことか分解されて減らされてしまうなんてあまりにも酷過ぎる話です。
ダイエットで最も早く減らしたいのは体脂肪のはずなのに、エネルギーとして使われるのは一番最後。
さらに、筋肉が分解されるとケトン体というものに変わり、これがエネルギー源として脳などに送られるのですが、このケトン体が体臭をきつくする原因になります。
どんな匂いか知らなかったので検索したら「果物が腐ったような酸っぱい体臭」らしい…。
綺麗に痩せたい人にとってかなりショッキングなデメリットを列挙してしまいましたが、私も正直言ってショックです。
私にもローカーボダイエットに挑戦していた時期があり、頭がボーっとして集中できない、精神不安定になった、筋肉が減って体を動かすのがしんどいという自覚はありましたが、体臭は全く自覚しておらず…今さら周りの人に聞くにも聞けないし。
これを読んで、ローカーボダイエットを試すのが怖くなってしまったでしょうか?
成功するローカーボダイエットはないの?
大丈夫、焦らないで丁寧に取り組めばきちんと結果が出せます。
といっても難しいものじゃなく、例えば1日3食のうち1食分だけ糖質を半分に減らすみたいな感じで無理のない減らし方にするだけ。
様子を見ながら、もう少し減らしても大丈夫そうならあと半分にしてみるとか、自分の体調と相談しながらゆっくりと調整していく。
そうしているうちに、自分にとって適切な糖質の量が把握できるので、食べ過ぎることも食べなさ過ぎることもなくなってきます。
筋肉を減らさないよう、ウォーキングなどの軽い運動も一緒にやるとさらに効果的ですが、早く痩せたいからといってやり過ぎないようにお願いしますね。
まとめ
- 糖質を減らすと摂取カロリーと食欲も減り、体重も減るというメリット
- 脳の栄養が減り、筋肉も減り、体臭がきつくなるというデメリット
- ローカーボダイエット成功への道は自分の適量を知ることから始まる
適度な食事量と適度な運動量は、自分にとって快適かどうかで決めるのが一番良いと思う今日この頃です。
ダイエット中もし体調に不安や異変を感じたら、必ずお医者さんを受診してくださいね。