誰もが健康診断で気になる脂質代謝の項目。高すぎる数値を低くするために生活習慣の改善に取り組んでいる人は多くいますよね。
しかし、あまり注目されていませんが、中性脂肪やコレステロールは低すぎても問題があるって知っていましたか?
もう何十年も健康志向ブームが続く日本では、誰もが”ダイエット”を意識して生活しているのではないでしょうか。
日本人にとって、痩せていることは一種のステータスになっているように思います。
あなたも痩せるためだけにダイエットをしていませんか?
さらに理想の体重に到達しても、まだまだいける!と無理なダイエットを続けてしまうと、体は悲鳴をあげてしまいます。
不健康なイメージがある『中性脂肪』や『コレステロール』は体に必要なものでもあります。痩せたいがために脂質を減らしすぎるのはNG!
取り返しがつかなくなる前に、痩せるダイエットから健康的なダイエットへシフトしましょう!
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脂質代謝の正常値とそれぞれの働き
- 中性脂肪(TG)→30〜149 mg/dl
- 総コレステロール(TC)→140〜199 mg/dl
- HDL(善玉)コレステロール→40〜119 mg/dl
- LDL(悪玉)コレステロール→60〜119 mg/dl
それぞれの正常値を大きく下回る数値は要注意!
体がエネルギー不足に陥っている状態です。元気が出なくなるのはもちろん、放っておくと様々な症状を引き起こしてしまいます。
中性脂肪
中性脂肪が高すぎると動脈硬化を引き起こし、脳梗塞、狭心症、動脈瘤などの命に関わる疾患の原因になってしまいます。
逆に中性脂肪の数値が低すぎると、体の基本的な活動機能が低下してしまいます。
中性脂肪は大切なエネルギー源。不足すると内臓の働きが弱まり、体温調節も難しくなってしまうのです。
また血中の中性脂肪はビタミンA、ビタミンEなど、細胞の生成には欠かせない大切な栄養を運ぶ役割もあります。
ビタミン類が不足することで、偏頭痛や常に疲労感や倦怠感を感じるようになるほか、肌の老化もどんどん進む一方なのです。
コレステロール
コレステロール値もまた、高すぎると血液がドロドロになり動脈硬化や高血圧、糖尿病などの生活習慣病の原因となります。
しかし一方で、コレステロールは細胞膜を構成する成分の一つであり、有害物質やウィルスから細胞を守る役割も果たしています。
そしてたんぱく質や糖質の代謝を助ける副腎皮質ホルモンと男女それぞれのホルモンの材料にもなるのです。さらに、脂質やたんぱく質消化する胆汁酸の材料でもあります。
ホルモンと関係の深いコレステロール値が低すぎると、免疫力が低下したり、うつ病の心配が増えてしまうのです。さらにガンの発症率が高くなるとも言われています。
脂質代謝が低すぎる原因とは
脂質代謝の異常な低さの原因は、やはり過度なダイエットが原因となることが多いようです。
食べる量を極端に減らしたり、野菜やコンニャク・海藻など低カロリーな食材ばかり食べていると中性脂肪やコレステロールは不足します。
炭水化物を抜いたり、〇〇だけ食べる!のような偏った栄養バランスもNG。
このような栄養不足状態で、過度に運動してしまうのも問題です。必要な中性脂肪がマイナスの状態になるので、さらにエネルギー不足に陥り体を壊してしまいます。
また代謝を司る甲状腺ホルモンの異常分泌が原因で脂質代謝が低くなっている場合も。
本来ウィルスを攻撃し体を守るはずの免疫機能が、自らの細胞を攻撃してしまうバセドウ病などの病気が潜んでいる可能性もあります。
食事からの”脂質”は避けすぎない
ダイエット中はどうしてもカロリーの高いバター、生クリーム、お肉などを避けるべきだと思いますよね。
しかし脂質の大切さを知った今、単純に動物性食品などの脂質を一切避けるのは健康的なダイエットとは言えないことが分かりました。
とは言え、もちろん脂質の摂りすぎも良くありません。
脂質は適量、野菜などの他の食材と合わせてバランスよく食べること!ご飯やパスタ、パンなどの炭水化物も栄養バランスを良くするためには重要なのです!
まとめ
- 脂質代謝は高すぎても低すぎてもNG!
- ダイエッターは要注意!栄養不足の可能性大!
- 栄養バランス重視!健康のためのダイエットを心がける!
病気でもないのに普段なかなかやる気がでない、疲れやすい…というあなた。
次回の健康診断では、ぜひ脂質代謝の数値に注目してください。正常値を下回っている可能性があります。
体の声を無視して無理なダイエットを続けていてはいけません!いつまでもキレイでかっこよくいるためにも、まずは健康でいることが第一ですよね。